名前
川村 祐司Yuji Kawamura
D 2011年ファッションデザイン科卒業
株式会社 フォルムアイ / ファッションリフォーマー
取材:2020.08

洋服を作りたいと思った。
自分の気持ちを信じたから、今がある。

 2年生の時、技能五輪に出場しました。制限時間内で課題服を仕上げます。半年ほど前から練習を重ねて予選を突破。本選ではジャケットを縫いました。本番前は練習漬けの日々。先生に針の持ち方一つから、事細かに教わりました。練習では、縫ったりほどいたりを繰り返しながら同じジャケットを1314着は作ったと思います。放課後に先生のお宅に伺って練習するのですが、夜の10時を回ってもまだやり足りない。家に帰る間も惜しくて、最後は先生に頼み込んで一週間ほど泊まり込みで練習しました。他にも何人か、同級生が寝泊りしていましたね。先生が皆にゴハンを出してくださって…ありがたかった。同じものを作り続けていると、上達がよくわかります。技術力だけでなく集中力がついたのも大きい。この経験があって、既製服の仕立ての良し悪しもわかるようになりました。
 今の仕事は、パンツの丈詰めやフォルムの変更など洋服のお直しが主です。どこをどれくらい直すか、一部のフォルムに囚われず全体のバランスや動きやすさを見ることが大事。実際にピンを打ちながらお客様にご提案していきます。思い出の服を持っていらっしゃるお客様もいて、また着られると喜んでいただけるのは嬉しいですね。学生時代、やりたいことにとことん取り組めたのが楽しかった。今も、シズデで学んだことに助けられていると思います。

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