SPACの舞台に立つ俳優は地域の子どもたちからプロまでいろいろです。そんな俳優や演出家、振付師の方と話し合って、このシーンはこんな動きといった演技プランに合わせて衣裳を練るのが私たち衣裳スタッフの仕事。例えば身体に障害のある俳優の衣裳を作った時は、特徴ある動きに合わせて袖の下にマチを入れたりして安全に動けるよう試行錯誤しました。シズデで習ったパターンの基礎は今も役立っています。
素材選びも大事です。SPACの衣裳の中には 新聞紙や合皮を使って衣裳を作ったりすることも。駆け出しの頃は、軽やかに動くダンスの演目に艶のある生地を使ったことにより重い印象が出てしまったりもしました。今も素材の知識を増やしたくて勉強しています。
日々の衣裳の手入れや本番中着替えの手伝いも私たちの役目。野外公演で雨が降ると燃えます(笑)。どんなときも楽しそうだと言われますね、大好きなこの仕事に就けたのですし。
最初の採用試験で落とされた理由が今はわかります。舞台の知識が全く不足していました。でも、めげずにアルバイトで経験を積んで、舞台を研究したりしました。
後輩の皆さんにも、自分はこれが好きだ、やりたいんだ!という気持ちを信じて、諦めずに挑戦していって欲しいですね。