デザインの面白さを知ったのは、シズデの１年生で学んだビジュアルデザインの授業でした。授業で高い評価を受ける作品は、どれも課題に沿ってデザインされている。絵を描くのが得意でも画力だけで勝負するのではなく、発想や考え方が大事なんだと思い知りました。要求された課題を解決するアイデアを練り、作品に反映させるという制作プロセスを学んで、デザインの可能性を感じました。
　今作っているのは自社製品の広告ですから、思い入れは圧倒的に強いです。プラモデルはもともと好きだし、デザインの仕事も好きだからこそ興味を持って楽しくできています。写真も会社で撮影を経験するうちに好きになりました。
　製品写真を撮影するときは、どう撮れば製品の魅力をしっかりと伝えられるかを考えてカメラマンに指示を出すのも僕の役目です。入社当初は製品に関する知識が全然なくて、どんなアングルが良いかすらわからなかった。確かな審美眼を持っていなければ何が良いか悪いかも判別できないし、撮った写真の修正すべき点にも気付けない。だから製品の設計者に話を聞いたりして知識を吸収しています。目の肥えた上司は判断が早くて尊敬します。僕も場数を踏んで審美眼を磨き、仕事のスピードとクオリティを上げていきたいと思います。